法務の樹海

法務、キャリア、司法修習などについて書きます。

2018-01-01から1年間の記事一覧

司法修習備忘録⑦民弁・民裁起案の考え方と書き方

はい、ラストの民弁・民裁です。ほぼ飽きてしまったので、本当に大事なところだけ書いていきます。 1、訴訟物と主要事実 2、要証事実 3、記載に注意を要する主要事実 4、証拠構造 (1)四類型 (2)第二類型のポイント (3)第三類型と第四類型の関係…

司法修習備忘録⑥刑弁起案の考え方と書き方

続きまして、刑弁起案について、書きます。ちょっと息切れしてきましたが、頑張ります。刑弁起案は「どういう順序で書いたらいいかよくわからない」というのが私にとっての躓きでしたので、これについて触れながら書いていきます。 1、刑弁起案のゴール 当…

司法修習備忘録⑤刑裁起案の考え方と書き方

検察起案に続いて、刑裁起案について書きたいと思います。刑裁起案は経験則と反対仮説のセンスで勝負が決まる感が強いです。今回も基本的な部分を俯瞰しつつ、躓きやすいところについて重点的に書くという形にしたいと思います。 1、要証事実と証拠構造 (…

司法修習備忘録④検察起案の考え方と書き方

今回からは何回かに分けて、司法修習での起案の基礎となる考え方と実際の起案について、全体を俯瞰しつつ、私が躓いたところ意識しながら書いていきたいと思います。 1、検察起案の鉄則 2、要証事実と証拠構造 (1)要証事実 (2)証拠構造 (3)小括 …

仕事をする上でのメンタルコントロール

本日は弁護士の一斉登録日ですね。ピカピカの弁護士バッチをつけた新人弁護士が街にあふれかえる…ということはないと思いますが、今日から稼働だよ、という人も多いのではないかと思います。 そこで、今日はメンタルコントロールについて書きたいと思います…

司法修習備忘録③二回試験当日の行動

今日は、二回試験本番の様子を書いてみたいと思います。 1、会場への到着 2、会場の設備 3、昼食 4、試験中のトイレ 5、答案作成で気を付けていたこと (1)問題文・記録読み (2)答案構成 (3)起案 (4)形式チェック 6、その他 1、会場への到…

司法修習備忘録②私の二回試験対策

前回、二回試験対策の記事を書きましたが、書きながら「確かに最小限のインプットとしてはこんな感じだが、実際司法修習中にやった具体的な二回試験対策の話がないと分かりにくいな」と思ったので、今回は私が実際に取り組んだ二回試験対策について書いてい…

二回試験対策とNG行動

本日二回試験の合格発表でしたが、合格していました。99%合格する試験なのですが、やはり合格していると嬉しいものです。今年度の不合格者の人数は16人ということで、司法研修所ももはや不合格者は極めて例外的な場合にしか出さないという方針に転換したこ…

社内規定整備に関する覚書

今回は社内規程の整備について書きます。「とりあえず守らせたいルールかいときゃいいんだろ」的なノリで社内規程の改定作業をしているそこのあなた!ミニマムはその通りです。でもルールがきちんとワークしないと悲しくないですか?ということで実効的な社…

法務の役割と楽しさ

またもや友人から「数字とかで結果が明確にでない法務の仕事のどこがおもしろいのか書いてよ」という要望がありましたので、個人的に「法務やり始めて2-3年だとこういうところが面白い…かな?」と感じるところを書いてみたいと思います。 1、法務の役割 2…

NDA(秘密保持契約)の読み方・レビュー方法

連投しているのは暇だからということでは決してありません。 今回はNDAの読み方とレビュー方法について書いてみたいと思います。以前の記事で「NDAのレビューまじ面白くない」と言っていたのですが、何人かの友人から「NDAのレビューってどうやるの」という…

司法研修所周辺お勧めランチ&ディナー場所

司法研修所の周辺にはご飯を食べるところが少なく、導入修習・集合収集では難儀することがよくありますよね?でも先輩から食事場所のノウハウの引継ぎはあまりない。そこで、今回の記事では、私か私の友人が実際に行って「おいしい」もしくは「まあ食える」…

司法修習備忘録①

71期の二回試験が終わりました。やらかしたかどうかという不安よりも疲労感がすごいです。さて、一応、事実上司法修習が終了したので、後進の皆様のために、少しでも有益な情報を備忘録的にまとめておこうと思い、筆をとった次第です。こんなところに気を付…

贈収賄に関する司法取引についての一考察

ついに司法取引一発目が行われました。日経新聞は下記の通り、他紙と比べれば比較的詳細に報道しておりますので、これらの内容を参考にしつつ、司法取引のあり方について若干のコメントを加えます。結論から申し上げますと、処罰対象の妥当性の観点からも、…

契約書のレビューというわりと退屈な仕事

契約書のレビュー、法務部員なら誰しもが最初から最後までやり続けることになるお仕事で、参考書籍もたくさん出ています。本日は、ふと「そういえば契約書のレビューってそんなに面白くないし、面白いのがあっても一部だよね」と思ったので、前提として、契…